2018年3月3日、4日、浜名湖ガーデンパークにてこどもによる、こどものための、こどものまち「ミニはままつ」を開催しました。
2日間だけ現れるこどものまちには、本当の街にあるようにカフェ、病院、雑貨屋さん郵便局、警察、銀行など様々なお店や施設があります。
ただ、普通の街と違うのは、お店を運営するのもこども、働きに来るのもこども、買い物に来るお客さんもこども、という、まさにこどものまちということです。
市民登録をしたこどもたち(年長~小学校6年生)はハローワークで挑戦したい仕事を選び、お店でお仕事をすると「ミニはままつ」の中だけで使える通貨「ニコ」でお給料を受け取ることが出来ます。
自分で稼いだ「ニコ」で他のお店に行き、子供たちの意志で消費活動をする、という世の中の仕組みを体験しながら学べるイベントです。
ミニはままつには2日間で596人のこども市民が参加し、自分たちのまちでの暮らしを楽しみました。
ミニはままつの市民である子供たちの中でも、「こども店長」に挑戦した小学3~6年生の60名の子供たちは、半年前の9月から毎月1回行われるまちづくり会議に参加しました。
まちづくり会議では、私達のまちにはどんなお店があるのか話し合い、ミニはままつをどんなまちにするのか検討していきました。
みんなで作り上げるまちには、カフェ、雑貨屋さん、郵便局、駄菓子屋さん、ホームセンター、病院薬局、美容、アクセサリーショップ、ゲームセンター、テレビ局の10店舗が選ばれ、それぞれチームに分かれてお店づくりをしていきます。
どんなコンセプトのお店にするのか、どんな商品をどれくらい提供するのか、試作品を作ったり、本当のお店のことを調べたり、それだけでなく働きに来る市民(こども)にどんな仕事をしてもらうのか、どう説明するのかなどたくさんの事を検討し、作り込んでいきました。
並行して、ミニはままつで使う通貨の単位や市章についても全員で案を出し、投票して決定したり、選挙で市長、副市長を決めたりしました。
7人の立候補者の中から決まった1名の市長と3名の副市長は、後日本当の浜松市長を表敬訪問し、まちづくりにかける想いを伝えてきました。
一般市民募集は12月にスタートしましたが、わずか1週間で定員に達し、キャンセル待ちも140名ほどと注目度の高さが伺えました。
残念ながらエントリーに漏れてしまった方、告知が届かなかった方に関しては大変申しわせありませんでしたが、次回の開催をお楽しみにお待ち下さい。
いよいよ「ミニはままつ」当日。こども市民は市役所で市民登録を済ませ、市民証の発行を受けると学校でミニはままつのルールを学びます。
学校を卒業したこども市民は、お仕事を探しにハローワークに向かいます。
ハローワークでは、どんなお仕事が何時から何人求人があるかを管理し、仕事を探すこども市民に求人票を発行します。
こども市民は求人票のお店に行き、決められた時間お仕事体験をするとお仕事完了のスタンプを押してもらえます。
スタンプを押された市民証をもって銀行に行くと、働いた時間に応じてミニはままつで使えるお金「ニコ」を受け取ることが出来ます。
20分の労働で200ニコという賃金でしたが、2日目途中から景気高揚対策として20分300ニコに賃金ベースアップを行いました。
カフェでは、サイダーにいちごシロップをブレンドしたオリジナルドリンクの他、パイやビスケット、ミニドーナッツに生クリームなどでデコレーションしたメニューやパフェ、綿菓子なども提供しました。
病院・薬局では独自の健康診断を実施、結果に応じて薬(飴などを砕いた粉薬)を処方するというアイデアで人気でした。
お薬を取り扱ったり、ドクターやナースになる白衣などの衣装も本格的。
子供たちはお医者さんになった気分も味わえました。
駄菓子屋さんでは、ガムやきなこ棒などの駄菓子の他、その場でポップコーンを作って販売したり、ガラガラで抽選を行ったりしました。
2日間通して売上No1を獲得、やはりこどもにお菓子は鉄板の人気でした。
雑貨屋さんでは、ミニはままつオリジナルのお財布やスノードーム、おくるみのボタンや缶バッチなどに加え、当日働きに来た子供たち制作のしおりなど、制作販売のお仕事をしました。
美容店では、みんなで練習したヘアアレンジをお客様に提供したり、そこでみんなで作った髪飾りを使用したりしました。
また、お母さんたちが楽しんでいるネイルアートも楽しんだりしました。
アクセサリーショップでは、ブレスレット、ネックレス、ストラップ、指輪などこども店長たちが考えたオリジナルアクセサリーの制作・販売を行い、おしゃれの関心が高い子供たちで賑わいました。
ホームセンターでは普段みんなが使っているエコ石鹸やアクリルたわし、新聞を使ったエコバックやスリッパ、タンス?という高額商品まで企画制作販売を行い、魔法の杖は子供たちにも大人気でした。
ゲームセンターはボーリングとストラックアウトの2種類のゲームを用意し、スコアに応じてお菓子を配るという楽しみを提供しました。
こどもの年令によって差が出ないよう、身長によってハンデを付ける工夫やチラシを配布しての呼び込みなども頑張っていました。
テレビ局は事前準備のまちづくり会議から各店舗のCMを作成して放映した他、当日の様子をレポートするアナウンサーとカメラマンなど、報道機関としての役割を果たしました。
郵便局ではミニはままつで使用できるオリジナル切手やはがきの他に、ポストをイメージしたペンスタンドの製作販売も行いました。
家族に向けたお礼の手紙は保護者スペースに掲示され、それぞれ保護者の皆さんが受け取られ喜ばれていました。
子供たちの店舗以外にも、いわゆるインフラである公共機関も整備されました。
市民登録、管理を行う「市役所」、ルールを学ぶ「学校」、小さな兄弟が遊べる「幼稚園」、仕事を探す「ハローワーク」、通貨を供給する「銀行」、まちの安全を守る「警察」。
子供たちはいろいろな機能がまちを校正していることを改めて学びました。
事業終了後、3月11日にはこども店長達による「解散式」も行われました。
自分たちが作った店舗やまちづくりについて振り返り、チームごとに発表を行いました。
店舗ごとの表彰では、売上の大小だけでなく、出席率賞やグットコンセプト賞、コストパフォーマンス賞など、さまざまな角度から「ミニはままつ」に貢献した店舗が表彰されました。
当日の様子を撮影したオリジナル映像やケーブルテレビ(テレビウィンディ)制作の動画なども保護者の皆さんを含めみんなで鑑賞し、半年間に渡った「ミニはままつ」を振り返りました。
大好評につき、次回開催に向けてミニはままつ実行委員会はすでにスタートをしております。
あわせて大人ボランティアスタッフも熱烈募集中です。
子供たちと一緒に貴重な体験をしてみたいという方、いらっしゃいましたら是非ご連絡ください。
最後に、ミニはままつ開催にあたり、とてもたくさんの企業、個人、団体の皆様にご協力をいただきましたことに感謝申し上げさせていただきます。
一般社団法人未来学校では、子供たちと一緒に未来を作っていく活動を続けていきます。
これからもご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
子どもたちの当日の声はこちらのリンクからどうぞ!